PowerDVD 17 Ultra のDTCP-IP対応DLNAクライアント機能(DLNAサーバー上のテレビの
録画番組に、ネットワーク経由でアクセスし、パソコン上で再生する機能)について説明します。
注意.この記事では、DLNAサーバー上のテレビの録画番組を再生する方法のみを説明します。
DLNAサーバー上の、テレビの録画番組以外の動画、音楽、静止画(写真)の
再生方法については、以下の記事を参照してください。
・PowerDVD 15 Ultra の使い方-DLNAクライアント機能(テレビ番組以外に対して)-
nasneと連携させることにより、放送中のテレビ番組をパソコン上で視聴する方法について
は、以下の記事を参照してください。
・PowerDVD 15 Ultra と nasne の連携(放送中のテレビ番組視聴)
ローカルPC上のコンテンツ(市販のBD/DVD/CDや、自作のBD/DVD/CDや、
ローカルPC上にダウンロードした動画/音楽/写真)の再生方法については、
以下の記事を参照してください。
・PowerDVD 15 Ultra の使い方-ローカルPC上のメディア再生機能-
※PowerDVD 17 Ultraの記事がまだあまり書けてないので、ひとまず PowerDVD 15 Ultra
の記事をリンクしています。PowerDVD 15 Ultra の記事が書けたら差し替えます。
1.環境
無線LAN親機 :バッファロー WZR-600DHP
DLNAサーバー
レコーダー :Panasonic DIGA DMR-BWT520 (*1)
テレビ :東芝製テレビ REGZA 32J7 (*2)
ハードディスク IODATA HDCA-UT2.0KC
ネットワークレコーダー :ソニーnasne(ナスネ) (*3)
NAS :バッファロー LinkStation LS210D0201C
DLNAクライアント
パソコン :FUJITSU LIFEBOOK AH77/H
OS:Windows 7
アプリケーション:PowerDVD 15 Ultra (*4)
ネットワーク構成図
(*1) Panasonic DIGA DMR-BWT520 を、DLNAサーバーとして使用する場合、
事前に設定を行っておく必要がある。その方法については、以下の記事を参照。
Panasonic DIGA DMR-BWT520 をDLNAのサーバーとして使う場合の初期設定
(*2) 東芝製テレビ REGZA を、DLNAサーバーとして使用する場合、
事前に設定を行っておく必要がある。その方法については、以下の記事を参照。
東芝製テレビ REGZA 32J7 DLNAサーバー機能
(*3) nasneについては以下の記事、および、そこからリンクされている記事を参照してください。
ソニー nasne(ナスネ):購入
ソニー nasne(ナスネ):まとめ
(*4) バッファロー LinkStation LS210D0201C を、DLNAサーバーとして使用する場合、
事前に録画番組をこの機器にムーブしておく必要がある。以下の記事を参照。
バッファロー LS210D0201C DLNAサーバー機能(東芝REGZAから録画番組をムーブ)
バッファロー LS210D0201C DLNAサーバー機能(nasneから録画番組をムーブ)
バッファロー LS210D0201C DLNAサーバー機能(DIGAから録画番組のムーブ)
2.PowerDVD 17 Ultra の DTCP-IP対応DLNAクライアント機能
この章では、DLNAサーバーを Panasonic製レコーダー DIGA DMR-BWT520とした場合
の手順を示します。
他の機器をDLNAサーバーにした場合の手順については、付録に示します。
※どの機器がDLNAサーバーであっても、あまり違いはありません。
2.1 PowerDVD 17 Ultra の起動
(1) デスクトップ上の [CyberLink PowerDVD 17]のアイコンをクリックするか、
[スタート]ボタン → [CyberLink PowerDVD 17]をクリック。
(2) PowerDVD 17 Ultra が起動する。 [PCモード]をクリック。
(3) PCモードの画面となる。
2.2 再生開始
(1) デバイス&ホームメディア(DLNA)(下図赤枠で囲った部分)をクリック。
→ネットワーク内の DLNAサーバー一覧が表示される。
上記の例では、
DLNAサーバーとして、PowerDVD Remote、Power Media Player、
バッファロー製のNAS(LS210D0201C)、東芝製テレビ REGZA 32J7、
Sony nasne、Panasonic製レコーダー DIGA DMR-BWT520、
パソコンが検出されている。
(2) DLNAサーバーのうちの1つをクリック。
ここでは、Panasonic DIGA DMR-BWT520(画面上では[DMR-BWT520])をクリック。
(下図赤枠で囲った部分)
さらに、[HDD](下図黄色枠で囲った部分)をダブルクリック。
(5) コンテンツ一覧が表示される。
見たいコンテンツをダブルクリック。
ここでは[みんなの体操]をダブルクリック。
2.3 停止/再開
(2) コンテンツ一覧に戻る。
[みんなの体操]を再開したい場合は、再度[みんなの体操]をダブルクリック。
(3) 「みんなの体操」が、最初から再生される。
(注)PowerDVD 17 Ultra では、
設定項目の中に [オートレジューム(続きから再生)設定] というものも存在するのですが、
その項目の値を、[前回の続きから再生する] に設定しても、上記の動画では、
最初から再生されました。
DLNA機能で再生した動画については、レジューム機能は有効にならないのかもしれません。
2.4 一時停止/再開
(1) 一時停止ボタン(下図赤枠で囲った部分)をクリックすると一時停止する。
(2) 一時停止している間は、一時停止ボタンは再生ボタン(下図赤枠で囲った部分)に変わっている。
再生ボタンをクリックすると、再生が再開する。
2.5 音声なしの早送り/巻き戻し、あるいは、
音声付のスピード再生/スロー再生について
PowerDVD 17 Ultra は、DTCP-IP対応DLNAクライアント機能については、
音声なしの早送り/巻き戻し、および、音声付のスピード再生/スロー再生
をサポート していないようです。
テレビ番組録画ダビングしたBDを、パソコンのBD/DVDドライブにセットして、
再生した場合、音声なしの早送り/巻き戻しはできます。
パソコン上のWMV形式の動画については音声付のスピード再生/スロー再生ができます。
例.Panasonic DIGA DMR-BWT520上のテレビの録画番組「気象情報」に、
ネットワーク経由でアクセスし、パソコン上で再生
→この場合は「>>」(早送りボタン)および「<<」(巻き戻しボタン)が表示されない。
例.テレビの録画番組「気象情報」を BDにダビングし、
そのBDをパソコンのBD/DVDドライブにセットして再生
→この場合は「>>」(早送りボタン)および「<<」(巻き戻しボタン)が表示される。
これらのボタンを押すことで、早送り/巻き戻しができる。
2.6 スライドバー
スライドバーをクリックすることで、任意の位置から再生することができる。
以下は、スライドバーの真ん中辺り(赤矢印で示した部分)をクリックし、
番組の真ん中辺りから再生させたところ。
2.7 音量調整
(1) 音量調整ボタン(赤枠で囲った部分)にポインターを合わせる。
(2) 音量調整のスライドバーが表示される。このスライドバーで音量調整を行う。
2.8 音声切替
PowerDVD 17 Ultra は、DTCP-IP対応DLNAクライアント機能については、
音声切替をサポート していないようです。
現象としては、SoftDMA 2 の場合と全く同様の現象が発生します。
・「みんなの体操」:主音声+副音声という形式
→ 主音声と副音声が同時に聞こえる。
切り替えはできない。
・「MLB・アメリカ大リーグ中継」:音声1/音声2という形式
音声1が日本語、音声2が英語。
→ 音声1(日本語)のみが聞こえる。
音声2(英語)に切り替えることはできない。
テレビ番組録画ダビングしたBDを、パソコンのBD/DVDドライブにセットして、
再生した場合は、以下のようになっていました。
・「みんなの体操」:主音声+副音声という形式
→ 主音声のみ、副音声のみ、主音声+副音声の切り替えができる。
・「MLB・アメリカ大リーグ中継」:音声1/音声2という形式
音声1が日本語、音声2が英語。
→ 音声1(日本語)/音声2(英語)の切り替えができる。
テレビの録画番組をダビングしたBDにおいて、主音声のみ、副音声のみ、
主音声+副音声を切り替えるには、以下のようにすればよいです。
デフォルトでは、主音声+副音声になっている。
拡張機能ボタン(下図赤枠で囲った部分)をクリックし、
表示された拡張機能ウィンドウ(下図黄色枠で囲った部分)の中の、
カラオケボタン(下図ピンク枠で囲った部分)をクリックすることで、
主音声+副音声 → 主音声のみ → 副音声のみ →
さらに再度クリックすると、主音声+副音声に戻る、といった具合に、
切り替えることができる。
テレビの録画番組をダビングしたBDにおいて、音声1(日本語)/音声2(英語)を
切り替えるには、以下のようにすればよいです。
デフォルトでは音声1(日本語)になっている。
画面を右クリックして、音声言語(下図赤枠で囲った部分)
音声2(下図オレンジ枠で囲った部分)を選択すれば、音声2(英語)に切り替わる。
再度、画面を右クリックして、音声言語を選択し、音声1を選択すれば、
音声1(日本語)に戻る。
2.9 Windows の Print Screen 機能によるコピーについて
上に示した画像は、パソコンの画面を、デジカメで撮ったものです。
普通、パソコン画面であれば、Windows の Print Screen 機能でコピーできるはずです。
しかし、録画番組を再生している時は、それができません。
詳細には、Print Screenを使ってキャッシュにコピーしたデータを、
Windows標準アプリの「ペイント」の画面にペーストした場合、 以下のようになります。
上記の写真を見ると、一見、PrintScreen機能でのコピペが成功したように見えます。
しかし、この「ペイント」の画面を保存して、後で開いてみると、以下のようになります。
結局、PrintScreenによるコピーはできないということです。
著作権の問題で、Print Screenによるコピーはガードしてあると思われます。
付録A.DLNAサーバーが DIGA 以外であった場合について
本文では、DLNAサーバーが Panasonic製レコーダー DIGA であった場合を例に説明した。
DLNAサーバーが他の機器であっても、大きい違いはないが、
DLNAサーバーが他の機器であった場合の使い方について示しておく。
A-1.DLNAサーバーが東芝製テレビ REGZA であった場合
(1) 本文の2.2の(1)において、DLNAサーバーのうち、東芝製テレビ REGZA 32J7(画面上では
[TOSHIBA REGZA]。下図赤枠で囲った部分)をクリックし、
[すべて](下図黄色枠で囲った部分)をダブルクリックする。
(2) コンテンツ一覧が表示される。
見たいコンテンツをダブルクリック。
ここでは[スーパーペースボール…]をダブルクリック。
(4) 以降の使用方法については、本文に示したものと違いはない。
A-2.DLNAサーバーがソニー nasne であった場合
(1) 本文の2.2の(1)において、DLNAサーバーのうち、ソニー nasne(画面上では[nasne]。
下図赤枠で囲った部分)をクリックすると以下のような画面となる。
ここで、[ビデオ](下図黄色枠で囲った部分)をダブルクリック。
(3) コンテンツ一覧が表示される。(nasneには、テレビ番組録画以外の動画も保存できるので、
テレビ番組録画以外の動画も表示されている)
見たいコンテンツをダブルクリック。
ここでは[BSニュース](下図赤枠で囲った部分。これはテレビ番組録画)を
ダブルクリック。
(4) [BSニュース]の再生がスタートする。
(5) 本文の4以降に記載した使用方法については、DLNAサーバーによる違いはない。
A-3.DLNAサーバーがNAS製品 IODATA LANDISK LS210D0201C
であった場合
(1) 本文の2.2の(1)において、DLNAサーバーのうち、NAS製品 IODATA LANDISK LS210D0201C
(下図赤枠で囲った部分)をクリックすると以下のような画面となる。
ここで、[ビデオ](下図黄色枠で囲った部分)をダブルクリック。
(3) コンテンツ一覧が表示される。見たいコンテンツをダブルクリック。
ここでは[NEWS ZERO](下図赤枠で囲った部分)をダブルクリック。
(4) [NEWS ZERO]の再生がスタートする。
(5) 本文の4以降に記載した使用方法については、DLNAサーバーによる違いはない。
付録B.DTCP-IP対応DLNAクライアントソフトについて
DLNA と DTCP-IP の規格については以下の記事を参照してください。
・ DLNA と DTCP-IP について
DTCP-IP対応DLNAクライアントソフト全般については、以下の記事を参照してください。
・ DTCP-IP対応DLNAクライアントソフト
DTCP-IP対応DLNAクライアントソフトは、PowerDVD 13 Ultra の他に以下の製品があります。
・ アスク DiXiM Digital TV plus
・ サイバーリンク SoftDMA 2
上記ソフトウェアの使用方法については、以下の記事を参照してください。
・ DiXiM Digital TV plus の使い方-DTCP-IP対応DLNAクライアント機能-
・ SoftDMA 2 の使い方-DTCP-IP対応DLNAクライアント機能-
SoftDMA 2 と他の他の製品の比較については以下の記事を参照してください。
・ DTCP-IP対応DLNAクライアントソフトの比較
付録C.TV録画再生後に、インターネットアクセスできなくなった場合には
本製品で、TV録画再生後、インターネットアクセスできなくなる場合があります。
Cyberlinkのカスタマーサポートに問合せましたが、
Cyberlinkでは再現しておらず、対応できないとの回答でした。
私のほうで調査した結果を以下に示します。
※なお、私とて、1ユーザに過ぎないため、
私のほうで対処できる範囲には限界があることを
あらかじめご了承いただきたく思います。
[現象]
本製品で、TV録画再生後、インターネットアクセスできなくなる場合がある。
再現手順は以下のとおり。
(1) この記事の本文の「2.2 再生開始」の方法で、TV録画の再生を開始。
(2) 再生開始から約10秒後に、「2.3 停止/再開」または「2.4 一時停止/再開 」
の方法で、再生を停止、または、一時停止。
→インターネットにアクセスできなくなる。
※現象が再現している状態でも、pingや tracertなどのコマンドは、
インターネット上のサーバーに届きましたので、
正確には、完全にインターネットアクセスできなくなったわけではないようです。
TCPで、インターネット上のサーバーにアクセスすることはできなくなっていました。
※ローカルネットワーク内(ホームネットワーク内)であれば、
現象が再現している状態でも、問題なくアクセスできていました。
[直接的な原因]
現象が再現している状態で、
Webブラウザで https://www.google.co.jp にアクセスしている状態で、
WireSharkでパケットキャプチャしたところ、
Time-to-live exceeded のエラーが多発していた。
さらに、こちら(192.168.0.8)から、インターネット上のサーバーに送信している
TCPパケットの IPヘッダ中の TTL(Time to live)の値を確認したところ 3 になっていた。
Windowsの Time to live の値は、デフォルトでは 128 である。
そのため、インターネットアクセスできなくなった直接の原因は、
PowerDVDが、Windowsが、TCPアクセス時に使用する TTL(Time to live) の値を変更
してしまったためであると思われる。
[対処方法]
以下のURLを参考にしました。
http://askubuntu.com/questions/667096/how-to-change-the-default-ttl-of-tcp-ip-packets
具体的な手順は以下のとおり。
(1) 現象が再現している状態で、コマンドプロンプトを管理者権限で起動。
※詳細には、スタートボタン → すべてのプログラム → アクセサリ の順にクリック。
さらに、「コマンドプロンプト」を右クリック。
さらに、「管理者として実行」をクリック。
(3) 以下のコマンドを実行。
netsh int ipv4 set glob defaultcurhoplimit=129
netsh int ipv6 set glob defaultcurhoplimit=129
私の環境では、これで復旧しました(再びインターネットアクセスできるようになりました)が、
他の環境でどうなるのかについては、結果を保証するものではありません。
これで復旧しない場合、私としては、PCを再起動するぐらいしか方法を思いつきません。
[回避方法]
私の環境では、TV録画再生から約10秒後に再生を停止した場合、現象がほぼ100%再現します。
逆に、TV録画の再生時間がそれ以外(5秒など極端に短い場合や、30秒以上など長い場合)
ではほぼ再現しません。(あくまで私の環境ではの話ですが)
そのため、私自身は、TV録画再生から10秒程度で再生を停止するのを避けることで、
現象を回避しています。(他の環境で、同じになるかどうはは保証できないですが。。。)
PowerDVD 17 Ultra関連の記事一覧
(1) PowerDVD 17 Ultra 購入/インストール
(2) PowerDVD 17 Ultra の使い方-DTCP-IP対応DLNAクライアント機能-
(3) PowerDVD 17 Ultra と nasne の連携(放送中のテレビ番組視聴)
(4) PowerDVD 17 Ultra の使い方-DLNAクライアント機能(テレビ番組以外に対して)-
(5) PowerDVD 17 Ultra の使い方-BD/DVD再生機能-
(6) PowerDVD 17 Ultra の使い方-ハードディスク上の動画/音楽/写真の再生-
(7) PowerDVD 17 Ultra の使い方-DLNAサーバー機能-
(8) PowerDVD 17 Ultra の使い方-DMR機能-
(9) PowerDVD 17 Ultra の使い方-DMC機能-
(10) PowerDVD 17 Ultra:プレイリスト
(11) PowerDVD 17 Ultra:YouTubeの動画を再生
(12) PowerDVD 17 Ultra の TrueTheater機能
(13) PowerDVD 17 Ultra:CDから音声を取り込む
(14) PowerDVD 17 Ultra でのコンテンツ一覧の表示方法と並び換え
(15) PowerDVD 17 Ultra:ファイル名による検索
(16) PowerDVD 17 Ultra:サイバーリンククラウド
(17) PowerDVD 17 Ultra:Power Media Player
(18) PowerDVD 17 Ultra の使い方-まとめ-