ホームネットワーク(家庭内LAN)に、無線LANを導入する場合に、
無線LAN親機の選定をどのようにすべきなのかについて、私見を以下に示します。


1.回線業者からレンタルした無線LAN親機を使用すべきか、
  別途購入した無線LAN親機を使用すべきか?


最初に悩むのは、NTTやKDDIなどの回線業者からレンタルした無線LAN親機を使用すべきなのか、
それとは別に無線LAN親機を購入して使用するのかだと思います。



1.1 使用イメージ


回線業者からレンタルする場合、無線LAN親機は、
ホームゲートウェイ内蔵、または、ホームゲートウェイに挿し込むカードタイプのものとなります。
[ホームゲートウェイ内蔵タイプの使用イメージ]

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[ホームゲートウェイに挿し込むカードタイプの使用イメージ]

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別途購入する場合、無線LAN親機は、有線LANでホームゲートウェイに接続するタイプのものと
なります。(カードタイプのものもあるのですが、現状では、コストパフォーマンス的に、
有線LANでホームゲートウェイに接続するタイプのものを選ぶことが多いと思います)
[有線LANでホームゲートウェイに接続するタイプの使用イメージ]
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1.2 回線業者と契約した場合の、2012年12月時点での状況


私がKDDIと契約した2012年12月時点では、明らかに別途購入したほうがよかったです。

※当時KDDIがレンタルしていたものは、ホームゲートウェイに挿し込むカードタイプの
 無線LAN親機(製品名:NEC AtermWL54AG)でした。
 一方、別途購入する場合、バッファローWZR-HP-AG300H、バッファローWZR-600DHPなどが
 当時の人気機種でした。


別途購入したほうがよかった理由は以下の通りです。
・当時KDDIがレンタルしていたものは、IEEE802.11n がサポートされていなかったため、
 最大通信速度が 54Mbps までしか出なかった。
 無線LAN親機を別途購入すれば、当時でもIEEE802.11nがサポートされていて、
 最高速度 300Mbps といのが普通であった。
 テレビのメーカーも、テレビを無線LANで接続するのであれば、IEEE802.11nを
 使用することを推奨していた。
・当時KDDIがレンタルしていたものは、月額500円であった。(一般にも販売されている
 ものであったので、それを購入して使うこともできた。その場合、1,2000円だった)
 無線LAN親機を別途購入した場合(5,500~6,500円程度)より割高であった。


私は2012年11月までは、NTTと契約していたのですが、NTTが当時レンタルしていた
無線LAN親機も、ホームゲートウェイに挿し込むカードタイプのもの(SC-32)で、
やはり IEEE802.11n はサポートされていませんでした。



1.3 回線業者と契約した場合の、2015年1月時点の状況


現在はどうかと言うと、KDDIの auひかりのホームページを見たところ、
無線LANを使用する場合は、無線LAN機能をホームゲートウェイ(製品名:BL900HW)に内蔵させて
使用することを推奨しているようです。
主な仕様は以下の通り。
 ・最大速度は450Mbps。
 ・アンテナ:2.4GHz:3本、5GHz:3本
 →バッファロー製無線LAN親機で言うと、WZR-S900DHPくらいの能力です。
  ほとんどの人にとって、十分な性能だと思います。
  「おすすめ無線LAN親機(バッファロー製)(2014.12.29)」参照。
  

価格としては、無線LAN機能を内蔵させた場合、レンタルで月額500円なので、安くはないですが、
auスマートバリュー適用時は、永年無料となっています。
* 「auひかり向けレンタル対象機器」「BL900HWの詳細スペック」参照。

auスマートバリューが適用される人であれば、悪くない条件だと思います。


NTTについては、現在私自身は使用していないので詳しくないですが、
NTTのホームページを見た限り、ホームゲートウェイに挿し込むカードタイプのものを
レンタルしているようです。
IEEE802.11n の他、IEEE802.11ac もサポートされているようなので、
通信速度的には問題ないと思います。
すみませんが、こちらについては、価格までは調べていません。



1.4 結局どうすべきか?


回線業者からレンタルしたの無線LAN親機を使用すべきか、
別途購入した無線LAN親機を使用すべきかについては、
現在では、一概にどちらが良いとは言えない状況になっていると思います。
各位の都合で考えることになると思います。


回線業者からレンタルした無線LAN親機を使用した場合のメリット
 ・無線LAN親機を別途購入するより、ネットワークの構成がすっきりする。
   (KDDIの場合、上記のとおり、ホームゲートウェイ内蔵です。
    NTTの場合、ホームゲートウェイに挿し込む無線LANカードのようです。
    いずれの場合も、無線LAN親機を別途置く必要がない分、構成はすっきりします。)
 ・状況によっては、無線LAN親機を別途購入するより価格が安くなる。
   例.KDDIと契約していて、auスマートバリューが適用される人の場合


別途購入した無線LAN親機を使用した場合のメリット
 ・より高機能/高性能な無線LAN(例.IEEE802.11ac)が普及した場合や、
  無線LAN子機との相性が悪い(つながりにくい)ので取り換えてみたくなった場合に、
  無線LAN親機の取り換えが簡単
  (回線業者からレンタルした無線LAN親機を使用した場合、取り換える時に、
   業者の人に来てもらって機器を取り換えたり、
   回線業者のお店に契約を変更しに行ったりする手間が発生する可能性あり。
   別途購入した場合は、自分で新規に購入するだけで済む。)
 ・状況によっては、回線業者からレンタルするより価格が安くなる。
   例.KDDIと契約していて、auスマートバリューが適用されない人の場合


※私自身は、取り換える時の簡単さを重視して、今後も、無線LAN親機は別途購入した
 ものを使用したいと考えています。



2.無線LAN親機を別途購入する場合、どの機種がよいか?


バッファロー製の無線LAN親機については、以下にまとめていますので、参考にしてください。
おすすめ無線LAN親機(バッファロー製)(2014.12.29)

バッファローの他に、NECやIODATAも含めた人気機種については、
以下を参考にしてください。(こちらでもバッファロー製が上位の場合が多いですが)
Amazon 無線LAN親機のベストセラー


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